転生令嬢の悪役回避術ー心を入れ替え女王になりましたー
部屋の中にはティーナ伯爵夫人がすでにアイリーンが来るのを待っていた。
「おはようございます、アイリーン様。
本日は私の座学の最終試験ですが、緊張などせずにリラックスして解いてください。
なお、制限時間は120分、アイリーン様が始めたらスタートとなります。」
机の上に置かれていたのは今まで習ってきた言語、計算、歴史、外交の4種類分の試験問題が置かれていた。
アイリーンは最初に一番苦手としている外交の問題を手に取り開いた。
外交の試験問題は20問程度と少なかったのだが、頭の中に入っている多くの国の知識を選んで答えにふさわしいものを解答する必要があったため、最後まで解くのに40分以上かかってしまった。
気を取り直し、次にアイリーンが手に取ったものは計算。
これは苦手ではなかったが、問題数がほかに比べて3倍ほどあるので時間のあるうちに解いてしまおうという理由だった。
前半は基本的な計算、後半は文章問題になっていて問題の意図を読み解くことからしなければならないので大変ではあったが、問題を解くスピードを緩めることなく、アイリーンは解き続けた。
残り2科目を残し、時間はあと45分。このままの速度で行けばすべて終わるのは厳しい、そうティーナ伯爵夫人は感じていた。
しかし、ここからのアイリーンはすごかった。
先に手を付けたものは歴史。
この国の成り立ちや国で起こったことすべてが範囲である。
アイリーンは論述問題も並べ替え問題も簡単に解き、すべて解き終わったのが残り30分の時。
つまり、わずか15分で30問解いてしまったのだ。
その速さにティーナ伯爵夫人は驚いたが、それと同時にアイリーンの得意科目は歴史と言語であるということを思い出した。
「アイリーン様は天才だわ…
普通なら論述だけでも10分はかかるのに、5分で書き上げたし、穴埋めに関しては下の選択肢を見ずに書いていた…
すごいわ、やっぱり…」
ティーナ伯爵夫人の独り言には耳もくれず、アイリーンは最後の試験問題を開いた。
言語の試験は母国語はもちろん、周辺諸国の基本的な言語も問題になっている。
そして一息息をつくとアイリーンはペンを持ち、問題を解き始めた。
母国語のところはすんなりと、外国語のところは少し戸惑いながら、アイリーンはすべての問題を解き終わった。
「ティーナ伯爵夫人、すべて終わりました。」
そういって解答用紙をティーナ伯爵夫人に渡したのは試験終了5分前。
アイリーンはすべての試験をやり終えたのだ。
「お疲れさまでした。
合格点は320点以上取れていれば合格です。
今から採点するので、1時間後この部屋に戻ってきてください。
それまでは休憩していて大丈夫です、アイリーン様。」
アイリーンはティーナ伯爵夫人に会釈をすると、部屋を出ていった。
「おわったのか?」
廊下にはヴァルテリがいた。
まさかいるとは思っていなかったアイリーンは驚き変な声を出してしまった。
「えっ、もしかしてヴァルテリ様ずっとここにいらしたのですか?」
「そうだ、アイリーンのことが心配で仕事が手につかないだろうから、昨日のうちに今日の分も終わらせておいたからな。
お疲れさま、アイリーン。
リンネが部屋に甘いクッキーと紅茶を用意してくれているらしいから行っておいで。」
「甘いクッキー大好きなの!
ヴァルテリ様も一緒にお茶しませんか?」
アイリーンの誘いにヴァルテリはうなずき、ふたりでアイリーンの部屋へ戻っていった。
「おはようございます、アイリーン様。
本日は私の座学の最終試験ですが、緊張などせずにリラックスして解いてください。
なお、制限時間は120分、アイリーン様が始めたらスタートとなります。」
机の上に置かれていたのは今まで習ってきた言語、計算、歴史、外交の4種類分の試験問題が置かれていた。
アイリーンは最初に一番苦手としている外交の問題を手に取り開いた。
外交の試験問題は20問程度と少なかったのだが、頭の中に入っている多くの国の知識を選んで答えにふさわしいものを解答する必要があったため、最後まで解くのに40分以上かかってしまった。
気を取り直し、次にアイリーンが手に取ったものは計算。
これは苦手ではなかったが、問題数がほかに比べて3倍ほどあるので時間のあるうちに解いてしまおうという理由だった。
前半は基本的な計算、後半は文章問題になっていて問題の意図を読み解くことからしなければならないので大変ではあったが、問題を解くスピードを緩めることなく、アイリーンは解き続けた。
残り2科目を残し、時間はあと45分。このままの速度で行けばすべて終わるのは厳しい、そうティーナ伯爵夫人は感じていた。
しかし、ここからのアイリーンはすごかった。
先に手を付けたものは歴史。
この国の成り立ちや国で起こったことすべてが範囲である。
アイリーンは論述問題も並べ替え問題も簡単に解き、すべて解き終わったのが残り30分の時。
つまり、わずか15分で30問解いてしまったのだ。
その速さにティーナ伯爵夫人は驚いたが、それと同時にアイリーンの得意科目は歴史と言語であるということを思い出した。
「アイリーン様は天才だわ…
普通なら論述だけでも10分はかかるのに、5分で書き上げたし、穴埋めに関しては下の選択肢を見ずに書いていた…
すごいわ、やっぱり…」
ティーナ伯爵夫人の独り言には耳もくれず、アイリーンは最後の試験問題を開いた。
言語の試験は母国語はもちろん、周辺諸国の基本的な言語も問題になっている。
そして一息息をつくとアイリーンはペンを持ち、問題を解き始めた。
母国語のところはすんなりと、外国語のところは少し戸惑いながら、アイリーンはすべての問題を解き終わった。
「ティーナ伯爵夫人、すべて終わりました。」
そういって解答用紙をティーナ伯爵夫人に渡したのは試験終了5分前。
アイリーンはすべての試験をやり終えたのだ。
「お疲れさまでした。
合格点は320点以上取れていれば合格です。
今から採点するので、1時間後この部屋に戻ってきてください。
それまでは休憩していて大丈夫です、アイリーン様。」
アイリーンはティーナ伯爵夫人に会釈をすると、部屋を出ていった。
「おわったのか?」
廊下にはヴァルテリがいた。
まさかいるとは思っていなかったアイリーンは驚き変な声を出してしまった。
「えっ、もしかしてヴァルテリ様ずっとここにいらしたのですか?」
「そうだ、アイリーンのことが心配で仕事が手につかないだろうから、昨日のうちに今日の分も終わらせておいたからな。
お疲れさま、アイリーン。
リンネが部屋に甘いクッキーと紅茶を用意してくれているらしいから行っておいで。」
「甘いクッキー大好きなの!
ヴァルテリ様も一緒にお茶しませんか?」
アイリーンの誘いにヴァルテリはうなずき、ふたりでアイリーンの部屋へ戻っていった。