転生令嬢の悪役回避術ー心を入れ替え女王になりましたー
その後も時間の許す限り、ふたりは計算や子供たちにもわかりやすい歴史など様々なことを教えた。

子どもたちは歴史などに関しても少しは勉強しているらしく、簡単に理解しているようだった。

時間がたつのはあっというまで、お昼を孤児院で子どもたちと食べたのはもう数時間前の出来事で、もうすぐ日が暮れようとしていた。

「アリ、もうこんな時間だ。」

ヴァルテリはアイリーンにそう告げ、ふたりは子どもたちに別れを告げ、孤児院を後にした。

「ほかのところもここみたいだといいね。」

「ああ、そうだな。
ゆくゆくは国内すべての孤児院を見てまわろう。」

「はい!」

この日、本当であれば午前中だけ孤児院に行き、その後は城下町を歩いてまわる予定だったのだが、子どもたちと別れることができず、今日は時間が無くなってしまった。

「また、子どもが生まれたら3人で来ましょう。」

アイリーンは着ろの馬車の中でそうヴァルテリと話していた。
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