幼なじみの彼は王子様
授業はあっという間に終わり、放課後。

「瑠衣、生徒会室行こ?」

瑠衣と一緒に行こうと思ったが
「先に行ってて!」
と言われたので1人で行く事に。

「こんにちは!」

元気よく扉を開けると、生徒会長の蒼井(アオイ)先輩がいた。

「こんにちは。」

爽やかな笑顔で挨拶を返す。

蒼井先輩は、みんなかはかっこいいと言われている先輩。勉強も運動もできて、イケメンで、女子からもモテモテだ。

まあ、瑠衣も負けてないけど。

「穂乃花さん。瑠衣くんは?」

「何か、先に行っててと言われたのでわからないです。」

「困ったなぁ〜」

先輩は立ち上がり困った様子で生徒会室を歩き回る。

「ど、どうしたんですか?」

「副会長達も今日は用事があって生徒会室には行けそうにないって言ってて、他のメンバーも先生に呼ばれて忙しいみたいで…」

「それは困りましたね。今日は何をする予定だったんですか?」

「今日は昨年の資料をファイルにまとめようと思って。」

そう言って見せてもらったのは沢山の紙の山。

委員会や部活の報告書や行事の報告書や、何か月構えに行った校則や制服に関する全校生徒のアンケート。
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