永遠に咲く花は夢を見た。
|《エピソード0》


古来から色んな言い伝えがある。
1000年から2000年生きた木に意志が宿るとか、
長く使われる物には神が宿るとか。
色んな言い伝えが残されています。

そんな言い伝えの類なのか
私は何千年も生きているのに
枯れることが無く、この地に咲き続けている。
色んな時代を生きて季節を見てきた。
ある時は栄えた街中の脇道に咲いてたり、
相当昔には家の床下だったこともあったかな。
水が来なかったのが辛かったな…懐かしい(泣)
私は光合成を無視して咲き続けることが
出来るのだ。凄いでしょう?ふふん(照)

あ、話が逸れてしまったね。
咲き続けることが嫌になった時代もあった。
積まれてその人に枯らされたいとも、
でも私はこの地から離れることが出来ない。
私は何千年もここに咲き続けている…
つまりここら辺の大地に根っこが
蔓延っているという事だ
抜くには膨大な時間がかかってしまう。
でも私の根っこと花には毒がある…
大量に摂取すれば致死量にも至る事がある。
少量でも中毒性が高いので食べちゃダメだぞ!
最近ここら辺の草を食べるヤギが居たのだが
半日すると嘔吐を繰り返し夜には息絶えていた…
後に私の養分となったけれど、決して
美味しいとは言えない味がしたよ。。。(汗)
やっぱり長生きしても美味しいと言えば水!
無難が一番と言ったところだね。
こう長生きしてると口弁になってくものだ。
そんな暇を持て余した私が旅人と出会うのは
50年もあとの話だ。
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