未来は霧のなか


反抗期だったのか。

成長の証しなのか。

親が鬱陶しくて。

一人になりたくて。


親の言う事に いちいち反発していたけれど。


最近 親の言葉を 素直に聞ける。


少し、成長したから。

亮太と過ごすことで。
 


私の変化を 母は喜んでいる。

何も言わないけれど。


きっと心配していたから。

いつも不愛想だった私。


話し掛けても生返事で。


お金をもらう時しか 話しかけない私を。
 


親として 彼ができたことは 心配だと思うけれど。


私が落ち着いているから。

母は安心している。



成績も上がったし。



健全な恋愛をしていると 思っているのかな。

亮太に抱かれて。


甘い幸せを 知ってしまったから。


だから親に優しくなれる。

罪悪感。まだ子供なのに。

責任もとれないのに。



知ってしまった歓びは、あまりにも甘美だから。
 


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