未来は霧のなか
7
「浩子、駅の裏に 煙草吸わせてくれる喫茶店があるらしい。帰りに行こうよ。」
帰り仕度をしている私に、美佐子が言う。
「うん、いいよ。美佐子、誰に聞いたの。」
鞄を手に、私が聞くと
「3年の美由紀先輩。そこで 一服してから帰ろう。」
と言って、私と並んで歩き出す美佐子。
美佐子は、3年生にも 知り合いが多い。
どういう繋がりか、わからないけれど。
美由紀先輩は、大人っぽい美人。
いつも同じような3年生 4、5人で一緒にいた。
「美佐子と美由紀先輩って、知り合いだったの。」
不思議そうに聞く私に、
「地元の先輩を通してね。」
と美佐子は頷いた。
美佐子には、たくさんの先輩がいる。
どういう関係の 先輩なのか。
年もばらばらで、私には理解できない。