未来は霧のなか
18
「浩子―。暇だよ。助けてくれー。」
と美佐子からは、頻繁に電話が入った。
「もうすぐ期末で 大変だよ。美佐子 毎日 何しているの?」
笑いながら、私が答えると、
「反省文書いたり、小説読んで、感想文書かされたり。もう飽きた。」
と美佐子は言う。
「作家みたいだね。美佐子、自伝とか書けるんじゃない。」
私がケラケラ笑うと
「他人事だと思って。」
と美佐子は 不貞腐れた声で言った。