未来は霧のなか
夜になっても 亮太からは、電話もメールも来ない。
私も意地になって、亮太に連絡しなかった。
亮太が 私を心配していることは わかるけれど。
美佐子のことを 色々言われることが 私はイヤだった。
亮太は 最初から 美佐子に 良い印象を持っていなかった。
丁度、美佐子が 停学になったタイミングで 付き合い始めた私達。
だから 付き合いは、順調に 進んだけれど。
もし、美佐子が ずっと学校に 来ていたら。
私と亮太は 付き合わなかったかもしれない。
私は、美佐子の生活に 少し憧れていたから。
亮太を、物足りないと 思ったかもしれない。
亮太と連絡を取らないまま そんな事を考えていると 私は 亮太の優しさばかり 思い出してしまう。
好奇心で体を求めても 亮太は 最後の一線で踏み留まってくれる。
亮太は、いつも私を大事にしてくれた。
私は、亮太に 愛されている自信があった。
だから亮太を 突き放しても、亮太から 折れてくれると思っていた。
一晩 連絡がないことで、私は かなり 打ちのめされていた。