未来は霧のなか
初めて結ばれた身体。
結ばれてみて、わかったけれど。
身体が結ばれると、心の結びつきも強くなる。
初めて同士の二人は、不器用でぎこちなくて。
私は 快感よりも 苦痛の方が 強かったけれど。
痛みさえも甘いと思った。
「ヒロ。」
と言って 切なげな目で 果てた亮太。
私は 痛みの中でも 満足感に包まれた。
「ヒロ。エッチしちゃったね。」
亮太の胸で 荒い呼吸を整える私。
亮太は、そっと 毛布で包んで抱き寄せる。
初詣から帰って、亮太の部屋に寄って。
熱いキスを 繰り返す亮太に、私はやっと 許すことができた。
「うん。怖かったけど。今は 前より もっと リョウが好き。」
亮太の肌に顔を寄せて 私は小さく呟く。
「俺も。ヒロ、痛かった?ごめんね。」
私の髪を撫でながら、亮太は言う。
「ううん。リョウの気持ちいい顔見たら 痛いの 忘れた。」
私は顔を上げて、亮太を見つめる。
「やめろよ。恥ずかしいだろう。」
亮太は 少し 顔を赤くして笑った。
今まで 何度もキスをして。
体を触られて。
結ばれても 変わらないと思っていたけれど。
全然違う気持ちが沸き上がる。
亮太を愛しいと思う気持ち。
自分の一部のように。
沸き上がる充実感。