未来は霧のなか
24
月曜日、学校に向かう 私の足は 重かった。
藤田と 顔を合わせたくない。
多分 藤田は 私の言葉を 誤解している。
私が 本当は、美佐子を 好きじゃないと思っている。
私と美佐子の関係は、私達二人のものだから。
藤田に 口出しされたくなかっただけなのに。
私は 美佐子が好きだった。
憧れに 近いほどの気持ちで。
美佐子を心配していたし。
理解したいと思っていた。
それが原因で、いつも 亮太と言い合いになるのに。
言われた時期が悪かった。
亮太と喧嘩して 不安定だったから。
藤田にぶつけた苛立ちは、完全な 八つ当たりだってわかっている。
きっと藤田は戸惑っている。