君の居場所を賭けようか
ゲームを続けることを選んだ忍に、詩音はもう勝負は決まっただろという勝ち誇ったような目を向けていた。千里は優しげな笑みを浮かべているが、その目の奥には欲望が隠れている。

「私は、最後まで諦めない。結婚なんてしたくないの」

忍は二人を見つめ、言う。二人はまた妖艶に笑った。

「だから忍との勝負は諦めきれねぇんだよ!」

「まだまだ楽しませてくれるん?嬉しいわぁ〜」

また机の上にチップが積まれる。しかし、本当に賭けているのはお金というちっぽけなものではない。

忍の居場所を賭けた恋愛ゲームは、まだ終わりそうにない。







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