君の居場所を賭けようか
口には真っ赤なルージュを塗り、デスクワークをする時よりもメイクに時間をかける。普段の自分はもういない。今、鏡に映っているのはカジノで多くの人を負かす強い自分だ。そう思うと、忍はカジノ施設shuffleに向かう足が早くなった。
煌びやかなネオンが灯ったshuffleには、多くの客が出入りしている。その顔は様々だ。喜んでいる顔、悔しそうな顔、落ち込んだ顔ーーー。それら全てを忍は目に焼き付ける。
コツコツとヒールを鳴らし、忍はshuffleに足を踏み入れた。その途端、ゲームに熱中していた人々は全員入り口を見る。
「クイーンが来たぞ!」
「あの人に勝負を申し込まれたら終わりだ!」
そんな声があちこちから聞こえてくる。忍はまずは一杯飲もうとカクテルバーへと向かった。
忍がshuffleに通うようになったのは、賭け事が好きといった理由ではない。もともとカジノなど永遠に関わることがないだろうと思って生きてきた人間だ。
煌びやかなネオンが灯ったshuffleには、多くの客が出入りしている。その顔は様々だ。喜んでいる顔、悔しそうな顔、落ち込んだ顔ーーー。それら全てを忍は目に焼き付ける。
コツコツとヒールを鳴らし、忍はshuffleに足を踏み入れた。その途端、ゲームに熱中していた人々は全員入り口を見る。
「クイーンが来たぞ!」
「あの人に勝負を申し込まれたら終わりだ!」
そんな声があちこちから聞こえてくる。忍はまずは一杯飲もうとカクテルバーへと向かった。
忍がshuffleに通うようになったのは、賭け事が好きといった理由ではない。もともとカジノなど永遠に関わることがないだろうと思って生きてきた人間だ。