ぜんぜん足りない。


土日はほとんど眠って過ごした。


買い物に行く元気なんかなくて、前に買ってたカップ麺にお湯をそそぐだけで栄養は取れず終い。



少し前までだったら、こおり君が心配して見に来てくれたかも、なんて。

弱った心は、相手を忘れるどころか想いを募らせるから困っちゃう。



幾度となくスマホを開いてこおり君の名前を見つめた。


さみしいよ

会いに来て……。


いっそ連絡先を消してしまえば楽なのかな。

そうは思って削除画面にしてみても、『OK』をタップする勇気はまだ出ない。



寂しさから逃れるようにして眠りにつくことの繰り返し。



すぐ近く、会える距離にいるのに

会えないのが、くるしい……。

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