ぜんぜん足りない。
そんなに驚くことかな?
まあ、驚くことだよね。こんな地味芋女が合コンなんてねえ……。
場違いなのはわかってるんだけど、当日はミヤちゃんのメイク技術とファンションセンスに頼るから、ちょっとはマシになる予定だよ。
「桃音ちゃん……その合コンが明後日って言った?」
「う、うん。そうだよ」
「……よりによって明後日……」
さっきまで冷静だったみっちーが、急にがくんとうなだれる。
「みっちー、どうしたの? わたしの合コンが明後日なことに、なんか不都合があるの?」
「いやあ……うーん……」
言葉を濁されちゃわかんないよ。
問い詰めたけど、カフェを出るまで、結局なにも答えてくれなかった。