ぜんぜん足りない。
「えっとね、放課後にミルクプリン食べに行こうって話してたんだ」
「あ〜駅前の? 美味いらしいねあそこ。オレも食ってみてぇ」
わたしたちのやり取りを見てたミヤちゃんが、なんだか楽しそうな顔を向けてきた。
「だったらさあ、みっちーも一緒に行かない?」
ミヤちゃんの提案に、「え、いーの?」と食いつくみっちー。
「いいよお。ね? 桃ちん」
「うん、もちろん。大歓迎だよ」
「お、マジ? よっしゃきたこれ」
行きあたりばったりの計画だったけど、案外よかった。ミヤちゃんを誘ってみて正解だった。
みっちーも仲間になってくれたし。
みっちーなら、暗い気持ちも簡単に吹き飛ばしてくれる気がする。