年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
突然、セラヴィンさんが私を胸にキュッと抱き締めたと思ったら、大きな手でトントンと背中を撫でた。
「本当なら、こうして俺が一日中腕に抱き締めていられたらいいのだが。そうすれば俺が、何人たりとお前に寄せ付けない」
セラヴィンさんが口にした冗談に驚いて、私はパチパチと瞬きを繰り返した。
「リリア」
セラヴィンさんが抱き締める腕を緩め、少し隙間を作って上から私を覗き込む。
私とセラヴィンさんの目線が絡んだ。真っ直ぐに私を見つめる瞳の強さに、ドキリとした。
「今の言葉は軽口や冗談ではない。俺の紛う事無い本音はそれだ」
頬にカッと朱がのぼる。この瞬間、私は不謹慎にも喜びを感じていた。
命を狙われる恐怖すら凌駕して、セラヴィンさんの愛が、私を溢れるほどの幸福で包み込む。
「……とはいえ、俺の状況がそれを許してはくれんのだがな。名残惜しいが、そろそろ現場検証に向かわねばならん」
セラヴィンさんは心底残念そうに、ホウッと小さく溜息を吐いた。
「本当なら、こうして俺が一日中腕に抱き締めていられたらいいのだが。そうすれば俺が、何人たりとお前に寄せ付けない」
セラヴィンさんが口にした冗談に驚いて、私はパチパチと瞬きを繰り返した。
「リリア」
セラヴィンさんが抱き締める腕を緩め、少し隙間を作って上から私を覗き込む。
私とセラヴィンさんの目線が絡んだ。真っ直ぐに私を見つめる瞳の強さに、ドキリとした。
「今の言葉は軽口や冗談ではない。俺の紛う事無い本音はそれだ」
頬にカッと朱がのぼる。この瞬間、私は不謹慎にも喜びを感じていた。
命を狙われる恐怖すら凌駕して、セラヴィンさんの愛が、私を溢れるほどの幸福で包み込む。
「……とはいえ、俺の状況がそれを許してはくれんのだがな。名残惜しいが、そろそろ現場検証に向かわねばならん」
セラヴィンさんは心底残念そうに、ホウッと小さく溜息を吐いた。