年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
ルドルフの取り調べが行われる聴取室に向かう途中、覗いた別の聴取室では、リリアを連れ出して小屋に閉じ込めた侍女の聴取が既に始まっていた。補佐官から掻いつまんで聞いたところによると、女の犯行動機は金で、女はルドルフから金銭の提示を受けて今回の犯行を請け負っていた。女は手付金として既に年俸の倍の金額を受け取っており、成功報酬には、さらに倍の金額が約束されていたという。
マルグリットはルドルフを介し、横領金額の実に八割にも及ぶ大金をこの女に提示した事になる。リリア殺害に懸けるマルグリットの強い意思を感じずにはいられなかった。
辿り着いた聴取室で、ルドルフは後ろ手に縄を掛けられた状態で椅子に座らされていた。
「これは陛下」
俺が進み出ると、聴取官席にいたサイモンが気付き、席を譲ろうとした。
「かまわん、そのまま続けてくれ」
男を直接問い質したい思いは、もちろんあった。だが、それをするには当事者である俺よりも、サイモンの方が相応しく、かつ冷静に熟せる。
マルグリットはルドルフを介し、横領金額の実に八割にも及ぶ大金をこの女に提示した事になる。リリア殺害に懸けるマルグリットの強い意思を感じずにはいられなかった。
辿り着いた聴取室で、ルドルフは後ろ手に縄を掛けられた状態で椅子に座らされていた。
「これは陛下」
俺が進み出ると、聴取官席にいたサイモンが気付き、席を譲ろうとした。
「かまわん、そのまま続けてくれ」
男を直接問い質したい思いは、もちろんあった。だが、それをするには当事者である俺よりも、サイモンの方が相応しく、かつ冷静に熟せる。