年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
俺は読唇の技術を有さないが、その名を聞かされても驚きはなかった。マルグリットという名前がなくとも、ここまでの状況がリリアの母が黒幕と語っていた。だからこの上、落胆する事もない。
……いや、ルドルフの取った行動にこそ俺は落胆していた。
「女に惚れて命を投げ出すなど、なんと愚かな事を……」
「私の想像にはなりますが、ルドルフは青年から壮年へ、家庭も持たず、真面目に職務に励んできました。そんな男が晩年に差し掛かり、運命と思える出会いを果たした。女への恭順が、この男の愛の形だったのではないかと」
命を賭け、示した愛……?
「死ぬ事で愛情を示そうなど、俺には到底分からん。愛しているからこそ、共に過ごす未来を望むのだ」
「……セラヴィン様、私は時々貴方を羨ましく思います。そう言い切れる唯一無二の伴侶を得られた事、それはとても得難い、奇跡のようなものなのではないかと」
……いや、ルドルフの取った行動にこそ俺は落胆していた。
「女に惚れて命を投げ出すなど、なんと愚かな事を……」
「私の想像にはなりますが、ルドルフは青年から壮年へ、家庭も持たず、真面目に職務に励んできました。そんな男が晩年に差し掛かり、運命と思える出会いを果たした。女への恭順が、この男の愛の形だったのではないかと」
命を賭け、示した愛……?
「死ぬ事で愛情を示そうなど、俺には到底分からん。愛しているからこそ、共に過ごす未来を望むのだ」
「……セラヴィン様、私は時々貴方を羨ましく思います。そう言い切れる唯一無二の伴侶を得られた事、それはとても得難い、奇跡のようなものなのではないかと」