年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
ニルベルグ王国が政変の混乱時、義父は国境沿いに私兵を配備し、デルデ公国側に蟻の子一匹通さない強固な態勢を取った。デルデ公国に火種の一切を寄せ付けなかった義父は、国王からの覚えもめでたい。もっとも水面下では、難民支援を端から放棄する強固な姿勢に批判的な意見も多く上がっているのだが、義父はそれを歯牙にもかけていない。
――カツン、カツン。
響く靴音に、ビクンッと肩が跳ねる。物思いは一瞬で霧散して、意識は寝室の扉、その一点に集中した。
――ガチッ、ガチッ!
誰かが私の寝室の扉を押し開けようと、ドアハンドルを回していた。
部屋の内鍵に阻まれて、金属が鈍くぶつかる音が響く。
バクバクと鼓動が胸を突き破りそうなくらい、鳴っていた。
「話があるわ。ここを開けなさい」
扉の向こう側から掛けられた、お母様の凍てつくような声に、キュウッと心臓が縮む。
……もしかして、私はまたお母様の逆鱗に触れるような事をしてしまったのだろうか!?
怯えから体が硬直した。
「聞こえていないの!?」
――カツン、カツン。
響く靴音に、ビクンッと肩が跳ねる。物思いは一瞬で霧散して、意識は寝室の扉、その一点に集中した。
――ガチッ、ガチッ!
誰かが私の寝室の扉を押し開けようと、ドアハンドルを回していた。
部屋の内鍵に阻まれて、金属が鈍くぶつかる音が響く。
バクバクと鼓動が胸を突き破りそうなくらい、鳴っていた。
「話があるわ。ここを開けなさい」
扉の向こう側から掛けられた、お母様の凍てつくような声に、キュウッと心臓が縮む。
……もしかして、私はまたお母様の逆鱗に触れるような事をしてしまったのだろうか!?
怯えから体が硬直した。
「聞こえていないの!?」