年の差婚で娶られたら、国王陛下の愛が止まりません
「そんじゃ、親父の件はこれで終わりだ。俺の方から、体調が戻ったら適当に復帰しろと伝えておく。まぁ、十中八九明日から登城してくるだろうけどな」
ルーカスはヒョイと肩を竦めて言うと、なみなみとワインが満たされたグラスの一脚を、俺の前に置いた。
「では、お前からの祝い酒をありがたくいただくとしよう」
「ああ、今宵は男二人で乾杯といこうじゃねーか」
不思議な事に、あれだけ考え抜いて出した俺の結論よりも、ルーカスの言葉の方がよほど的確にアントニオの本質を衝いているように思えた。
俺達が握ったグラスを高らかに掲げ、クイッとあおったのは同時だった。
「それにしたって、まさか本当にこの短期間で王位奪還を成し遂げちまうとはなぁ。俺は最初にお前から計画を聞かされた時、正直言葉を失ったぜ。それがあれから一年、無謀以外の何物でもないと思った計画は現実のものになって、こうして順調にリリア嬢奪還の日を迎えてる。これはやはり、お前が元から王の器だったって事なんだろう」
ルーカスはヒョイと肩を竦めて言うと、なみなみとワインが満たされたグラスの一脚を、俺の前に置いた。
「では、お前からの祝い酒をありがたくいただくとしよう」
「ああ、今宵は男二人で乾杯といこうじゃねーか」
不思議な事に、あれだけ考え抜いて出した俺の結論よりも、ルーカスの言葉の方がよほど的確にアントニオの本質を衝いているように思えた。
俺達が握ったグラスを高らかに掲げ、クイッとあおったのは同時だった。
「それにしたって、まさか本当にこの短期間で王位奪還を成し遂げちまうとはなぁ。俺は最初にお前から計画を聞かされた時、正直言葉を失ったぜ。それがあれから一年、無謀以外の何物でもないと思った計画は現実のものになって、こうして順調にリリア嬢奪還の日を迎えてる。これはやはり、お前が元から王の器だったって事なんだろう」