恋詩~短編詩集~
こんなに近くで…
階段の横の廊下を歩いていた時、私は下を向いていて、擦れ違う瞬間まであなただという事が判らなかった。
目が合ったのに、
あんなに近くで擦れ違ったのに、
何も言えなかった。
バイバイ
簡単な一言なのに。
折角普通に話してくれるって言ってくれたのに
ダメだね。私。
ごめんね。
私があなたを好きだという事を、嫌っていうわけじゃないって言ってくれたのに
何て言えばいいか判らない、って言ってくれたのに
いきなり泣いたりして
いつも目が合うだけで、変に思われちゃったかな…?
ダメな私なんかが、あなたを好きになってごめんね。
迷惑だよね
鏡見て言えよって話だよね
でもまだ好きだよ。