恋詩~短編詩集~
こんなに近くで…




階段の横の廊下を歩いていた時、私は下を向いていて、擦れ違う瞬間まであなただという事が判らなかった。




目が合ったのに、
あんなに近くで擦れ違ったのに、


何も言えなかった。


バイバイ
簡単な一言なのに。



折角普通に話してくれるって言ってくれたのに




ダメだね。私。



ごめんね。
私があなたを好きだという事を、嫌っていうわけじゃないって言ってくれたのに
何て言えばいいか判らない、って言ってくれたのに



いきなり泣いたりして







いつも目が合うだけで、変に思われちゃったかな…?





ダメな私なんかが、あなたを好きになってごめんね。


迷惑だよね
鏡見て言えよって話だよね

でもまだ好きだよ。


< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop