溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
大役を果たし終えて自分の席でぐったりしていると、頭上から声が降ってきた。
「ね、なに渡してたの?」
「あっ、真希ちゃん」
思わずビクッと肩を上げながら振り返れば、そこには友達の金子真希ちゃん。
「えっとね、担任から永瀬くんあてのノートを頼まれちゃって……」
ふう、と息を吐きながら答える。
「マジで!? それ超特別任務じゃん。ご苦労!」
そう言って、私の頭を撫でてくれる真希ちゃんはなかなか男前な性格で、サバサバして明るくて一緒にいてとってもい心地のいい子。
美人でスタイルがよく、まるで宝塚歌劇団に所属しているような風貌なものだから、女の子のファンも多い。
「これで小春のレベルも3つくらい上がったよ!」