溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
「わ、わ、わっ……きゃあっ!」
ツッパリ棒もろとも、私の体はベッドの中へ引きづりこまれ。
……。
ああ。
なんでこんなことになってるの?
私の体には、朔くんの腕がしっかり絡みついていた。
物を使っても失敗しちゃうなんて……。
シーツなのかシャツなのか分からないけど、柔軟剤のいい香りに包まれる。
「は、離してっ……」
動こうとしたら、今度は足まで絡めてくる。
さっきよりも、がっちりホールドされてしまった。
私は抱き枕じゃないのに~。
「ちょっとぉ~、もう離してってば!」
「んー……、……あ?」
そこでやっと、朔くんが目覚めて。
私の体をぎゅっと抱きしめたままの彼と、目と目が合った。
うわっ。
ものすごい至近距離で目を開けられて心臓がドクンと跳ねる。