溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
***


うー……。


朝から疲れたせいで、お昼になった今でも調子がでない。


頭も痛いし、机の上でくたーっとなっていると、真希ちゃんがポンと頭に手を乗せてきた。


「どうした、小春。なんだか顔色よくないよ?」


「うーん、ちょっと疲れちゃって」


「あははっ、JKのセリフじゃないね」


「だってー」


軽くディスられて、うう、と唇を尖らせる。


「新しいおうちで、小春もまだ気を使うのよね」


「ま、まあね……」


私を気遣ってくれた蘭子ちゃんには申し訳ないけど、ほんとの理由はもうちょっと違うとこにあるんだよね。


お世話になっている家が、あの永瀬くんちで、しかもしばらくは二人きりなの……なんて言えるわけないよ。


くわしく説明できないのがもどかしい。
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