溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
先輩? 誰だろう。


あ、もしかして平井先輩かな?


そう思うと、微かに胸が躍る。


「ちょっと行ってくるね」


真希ちゃんと蘭子ちゃんにそう告げ、廊下にでると。


「えっ?」


そこにいたのは平井先輩じゃなくて、知らない女の先輩だった。


スカートなんて膝上20センチくらいのミニで、髪の毛も金髪。


決して交わることのないタイプな彼女に、私は思わず身構えた。


「あなたが相沢さん?」


「そ、そうですけど……」


「ちょっと来て」


そう言うと、スタスタ歩いて行く先輩。


えっ。


「あのっ!」


声を掛けたけど、止まってはくれなくて。


仕方なくその後を追う私に、沢山の視線が突き刺さる。


この先輩は誰なの?


ど、どうしよう。


そう思いながらも追いかけて行くと、たどり着いたのは、校舎の裏側だった。
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