溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
今まで?


ってことは、最近はそうでもないってこと?


朔くん、女ギライだけど、やっぱり彼女はいるのかな?


……これだけかっこよかったら、いて当然だよね。


そう思ったら、なぜだか胸がズキンと痛くなった。


「朔くん、女の子苦手なのにごめんね……私なんかが居候させてもらって。男の子がいるって聞いてたけど、もっと小さい子だと思ってたの。高校生って知ってたら、ちゃんと断ってたのに」


へこんだついでに謝る。


私と目が合っても逸らされることが多いし……やっぱり私は嫌われてるのかな。


「いいよ」


「え?」


「女は苦手だけど、小春はいいよ」


ドキッ。


「じゃあな、おやすみ」


そう言うと、逃げるように階段を昇って行ってしまった朔くん。


小春はいいよ……って。


どういう意味なんだろう……。


ドキドキ……小さな胸の高鳴りは、いつまでたっても収まらなかった。
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