溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
なんで、怒るの?
「うわー、びしょびしょだ~」
午後からザーッと雨が降ってきて。
帰りの時間帯にはもう土砂ぶりで、傘なんてぜんぜん役に立たなかった。
もう、嫌になっちゃう。
家に着くころには全身びしょ濡れになってしまい、家に帰るとすぐにお風呂場へかけこんだ。
「ふー、あったかかった」
冷え切った体を温め、お風呂場を出て、脱衣所で部屋着に着替え終わったとき。
──ガラッ!
勢いよく、脱衣所のドアが開いた。
……え?
「きゃああっ!」
「うわぁぁぁぁ!」
一瞬の間のあと、響くふたつの叫び声。
目に飛び込んできたのは、朔くんの……ハダカ!?
ひやぁっ……!
私はあわててくるりと背を向ける。