溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
「眠りが深いの? 夢なんて見ないでしょ」


「夢かー。見てるような見てないような……。でも、寝たらすぐ朝になってることが多いな」


「あははっ、それってめちゃくちゃ熟睡してるよね? 私なんて、夢のロードショー3本立ての日もあるもん」


「はあ? なんだそれ」


おかしそうにケラケラ笑う朔くん。


ソファにもたれかかりながら長い足を組んでカップを口につける姿は、同じ高校生とは思えないくらい色っぽい。濡れた髪が、余計に大人度を上げている。


ファンクラブが出来るのも、納得。


そりゃ、こんな私みたいなちんちくりんが朔くんに接近してたら、はぁっ!?ってなるよね。


でも……。


「あの……明日からやっぱり、起こしていい?」


「……っ」


「だって、今日みたいに遅刻したら困るでしょ?」
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