溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。

体育が終わってからも、ほかの子のロッカーに間違って入ってないか聞いたけど、どこにもなくて。


もしかしたら真希ちゃんの言うように、持ってきたつもりで家にあるのかもしれないなんて思っていたんだけど……。


「相沢さん」


放課後。私を訪ねてきたのは、顔は知っているけど面識のない女の子。


一瞬、朔くんのファンクラブ関係の人かと思って身構えたんだけど……。


「あ、それ」


その子が手にしているのは、ハーフパンツだった。


「あのね……。さっき、外にゴミ捨てに行ったら、ゴミ箱からこれが出てきて……」


言いにくそうに告げるその子が持っているのは、間違いなく私のものだった。


"相沢"って刺繍が入っていたから。


「これ、相沢さんのかなと思って……一応持ってきたんだ」


「そうなんだ、ありがとう！」