溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
「もしかしたら捨てたのかなって思ったけど、捨てるとしても学校のゴミ箱には捨てないんじゃないかと思って……」


なんとなく歯切れが悪いのは、誰かに捨てられたって思っているからなのかも。


「わざわざありがとう!」


だから私は反対に、明るく言って受け取った。


「じゃあ……ね」


なんとなく申し訳なさそうに去っていく女の子を見送ると。


ムリして緩めていた私の顔は、一瞬で真顔になった。


そして、冷たい汗とともに、バクバクと鳴りだす鼓動。


どうして、ゴミ箱に……?


……私のハーフパンツ、誰かに捨てられたの?


まちがってゴミ箱に入るなんて、絶対にないよね。


──と。


朔くんに名前で呼ばれたときに、田島さんの冷ややかな瞳を思い出す。


やっぱり、ファンクラブの人の仕業……?
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