溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
『次に何かあったらファンクラグの罰則規定に従ってもらうから』
あの時の会長さんの警告が、よみがえる。
ただの脅しじゃないの?
だったら……この先も何かされるの……?
私は怖くて、ハーフパンツをぎゅっと抱えた。
「今日の体育、小春めっちゃ目立ってたな」
家に帰るなり、朔くんが思い出したようにククッと笑った。
「えっ、見てたの?」
蘭子ちゃんから借りたハーフパンツは、去年の3年生の学年だから赤色。
私たちの学年色は青だから、ひとりだけちがうと嫌でも目立つんだ。
朔くんにも見られてたんだと思うと、ちょっとへこむ。
「よく考えたら赤パンてカッコ悪いよな。学年色青で良かったわ」
「だ、だよね……わ、忘れちゃって、借りたの……」