溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。

「アンタ、まさか朔さまに気に入られてるとでも思ってんの？」


「そ、そんなことっ……」


「ちょっと優しくしてもらったからって、ウザいんだよ」


「……っ」
　

「可愛くもないアンタがどうして？」


グッと唇をかみしめる。


そんなの……分かってる。


朔くんは、ただ一つの使命のために、私に優しくしてくれてるだけ。


そこに、この人たちが嫉妬に値するようなことはなにもない。


「ここでたっぷり反省するといいわ」


え？

反省って、なにを？


「この間警告したのに、朔さまに近づいたことを後悔すればいいよ」


ニヤリと笑う会長さんに倣うように、私をかこむ誰もが同じ顔をしている。


──グッ。


怖いのに違いないけど。


手を握り締め、勇気を振り絞って言った。


「こんなことして、永瀬くんがどう思うと思う？」