溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
びしょびしょだった制服から、部屋着に着替えている。
も、もしかして……朔くんが……?
自分の格好を見て、ちょっと顔をこわばらせると、
「金子呼んで、着替えとかはしてもらったら」
安心しろっていうような口調で教えてくれた。
「真希ちゃんが……」
「ああ、金子の家、結構近くだから」
「そっか」
朔くんと真希ちゃん、同じ中学だったんだもんね。
「もう遅いから帰ってもらったけど、すごく小春のこと心配してた」
時計を見ると、もう10時半だった。
真希ちゃん……。
想像しただけで、どれだけ心配してくれているかがすごくわかる。
今日だって、私を置いて帰るのを不安そうにしていたし。
「それと……今回のことも、金子から聞いたんだ」
「え?」
私が閉じ込められていることは、真希ちゃんだって知らないはずだったのに。