溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。

──ドキッ。


その真剣な目に、胸が高鳴る。


そんな風に言われたら、私、勘違いしちゃうよ……。


でも、会長さんにも言われたもんね、"勘違いするな"って……。


「何か食べるか? それとも、このまま寝る?」


「……寝ようかな」


なにかを食べる気力どころか、起き上がれそうにもないもん。


「じゃあ、ゆっくり寝て」


朔くんが私の手を離して、立ち上がろうとした瞬間。


「……えっ」


朔くんが驚いたような顔で私を見る。


……私が、朔くんのシャツの袖をひっぱっていたから……。


「……行かないで……」


自分でも、びっくり。


なんだか、すごく大胆なことをしているみたいで、体中がぶわっと熱くなる。


でも、すごく不安で、誰かと一緒にいたかったんだ。


誰かじゃない……朔くんと……。


「分かった……小春が寝るまでそばにいるよ」


「……ありがとう」


すると朔くんは、私の隣に添い寝するように、体を横に倒した。
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