溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。

「……っ」


こっちを向いているから、顔と顔がものすごく近くになって。


ドキン……ドキン……。


心臓の音がものすごく早くなる。


行かないで、なんて言っちゃったけど、これじゃあ余計に眠れないかもしれないよっ。


「目、閉じて」


すると、小さい子をあやすかように、微笑みながら私の目の上にそっと手のひらをかぶせて。


それから、手をぎゅっと握ってくれた。


すごく温かくて……なんだか懐かしさを覚えて。


私は、いつの間にか眠りについていた。
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