溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
温もりが重なって、すごく安心する。
朔くんにとっては、ただのクセからの一連の動作だとしても、こうしてもらえるのが嬉しい。
これがないと、もう私の一日は始まらないかもしれない。
朔くんはまだ眠ったままだし、しばらくその腕のなかで幸せをかみしめる。
やがて目覚めた朔くん……。
「……小春?」
「あ、起きた?」
「ごめん、ここで寝ちまったー」
頭が完全に目覚めてないのか、モゴモゴと呟く朔くんは、私を抱きしめる手を緩めない。
やっぱりそうだったんだ。ずっと隣にいてくれたんだ。
だから、あんな穏やかな夢も見れたんだ。
「こっちこそごめんね。でも、朔くんがいてくれてよかった」
「……っ」
すると、パチッと目を開く朔くん。
朝日に照らされた朔くんの顔が、赤くなっていく。
朔くんでも照れたりするんだ。
なんか可愛い。