溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
起き上がった朔くんは、私のおでこに手を当てた。
「少し熱があるかもな」
「……うん、頭もちょっと痛い」
「今日は学校休めよ。ゆっくり寝てたほうがいい」
「うん、そうするね」
「じゃあ、俺は支度するから」
朔くんは私の首元まで布団をかけなおしてくれると、部屋を出て行った。
それから、常備されていたらしいお粥を温めて持って来てくれり、体温を測ってくれたり。
忙しく私のために動いてくれて……。
「行って来るな。いい子に寝てるんだぞ」
「なんか子供扱い……」
ふふっと笑うと。
同じように笑って頭を撫でて……学校へ出かけて行った。