溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
「ご、ごめんなさい。最近……相沢さんが永瀬くんにちょっかい出してるって聞いて……。永瀬くんは女の子が嫌いだから、困ってるだろうなって、それでちょっと注意しようと思って」
んなの、ウソだろ。
俺が小春に構ってんのが面白くなくて、嫉妬したんだろ。
「そういうの、なんていうか知ってる?」
「え?」
「余計なおせっかい」
「……」
雨の屋上に閉じ込めるなんて、れっきとしたイジメ、いや犯罪だろ。
「うぜーんだよ」
「……っ」
「相沢には二度と近づくな」
「……」
そう言うと、寺田は完全に黙ってしまった。
唇をかみしめて、じっと俺のことを見めている。
「あと、相沢の帰り道をつけている奴もいるらしいけど、それもアンタたちの仕業かよ」
つまり、それは俺んちだ。
まさか俺の家ってバレてないよな?