溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
「ふー、さっぱりした。おっ、だいぶ出来てきたな」
シャワーから戻ってきた朔くん。
お皿の上に並んだ餃子を見て、目を輝かせた。餃子が好きって、やっぱりほんとみたい。
「朔くんも包んでみる?」
「俺が?」
「結構楽しいよ」
「じゃあやってみようかな」
私の正面に座った朔くんに、餃子の包み方をレクチャーする。
「まずは、タネをまんなかに置いたら、皮の半分の淵に水をつけて」
「おう」
「皮のまんなかを合わせると……ほらっ、ピタっとつくでしょ?」
「あっ、ほんとだ」
「それからひだを4つくらいこうしてつけると……はいっ、餃子の出来上がり!」
「すげえ!」
朔くんは、マジックでも見るかのような目で驚いていた。
ふふっ。朔くんのレアな顔、またひとつ増えた。
「じゃあ、作ってみて?」