溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
「お父さんってば、ひとりじゃなにも出来ないでしょ。それで困っちゃって……」


そう言いながら、お父さんに目を向ければ。


「あああっ」


手伝おうとしていたのか、フライパンからお皿にお肉を移そうとして、お皿をひっくり返してしまった。


言ったそばからこれだもん。


「もーっ、お父さんったら!」


仕事はできるみたいだけど、料理とが家事とかはまるダメ。


出来ないのにやりたがるんだよね。


よく、お母さんから怒られてる。


「ごめんごめん」


「ということで、お母さんもお父さんについて行こうと思うの」


「えっ!?」


てことは、私ひとりで日本に残るの?


でも。


こんなお父さんをひとりで海外に行ったら、どうなるかは目に見えてる。
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