溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。

突然の、告白


「今日のご飯はサラダうどんにしようかなぁ」


学校からの帰り道は、こんな風に献立を考えることが日課になっていた。


こんな女子高生、なかなかいないよね。


でも、朔くんのために作るご飯だと思ったら、気合も入るし美味しいって言ってもらいたくて頑張っちゃうんだ。


7月に入った今、まだお日様は高いところで笑っていて、歩いているだけで汗ばんでくる。


こんな日は、のど越しよく食べれるものがいいよね。


「あ、そうだ!」


今日は、毎月買っているファッション誌の発売日なことを思い出し、電車に乗る前に駅ビルに寄ることにした。


寄り道なんて久しぶりだなぁ。


駅ビルは若者向けのお店がたくさん入っているから、制服姿の人でにぎわっていた。


6階の書店でお目当ての雑誌を買い、エスカレーターで降りている途中だった。


「こっちこっちー」
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