溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。

***


期末試験も無事に終わって。


少しの間、テスト休み。


テストの手ごたえはそこそこある。


朔くんに教えてもらった効果で、いつもよりは点数が上がるんじゃないかなって期待してる。



あれ以来……。


朔くんは、帰りが遅くなることも、外でご飯を食べてくることもないんだ。


私に遠慮してデート出来ないのかな?


そう思うと、ちょっぴり申し訳ない。


朝、ベッドで抱きしめられるときは、もう無になってる。


私はぬいぐるみ。
ドキドキなんてしない……そう言い聞かせながら。


この家でお世話になっている分際で、朔くんに彼女がいてショック……なんて図々しすぎるから、朔くんの前ではそんな素振りを一切見せないようにしている。


夜、ひとりの部屋に戻ると……まだちょっぴり辛いけど。
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