溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
だったら、私がこの家でひとりで暮らすしかないか。


ちょっと……いや、だいぶ怖いけど、頑張る!


「お父さんお母さん、私のことなら心配しないで。しっかりこの家を守るから!」


そう宣言すると。


「心配に決まってるだろ」


「可愛い娘をひとりこの家に残していくわけにいかないわよ、ねえ?」


当然のように言って、顔を見合わせるふたり。


え?


でも、私は海外には行かないんだよね?


せっかく決意したのに、なんだか肩透かしを食らった気分。


「じつはね、小春はその間、お母さんのお友達の家にお願いすることにしたの」


「へ?」
< 28 / 326 >

この作品をシェア

pagetop