溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。

あれ、痛くない……?


確かに体は横たわっているのに、打ち付けられた感覚がないんだ。


「大丈夫か?」


なにが起きたのかパニックな私に聞こえたのは、朔くんの声。


「えっ……」


一緒に倒れこむように私を抱きかかえてくれているのは、朔くんだった。


どうして朔くんが!?


「間に合ってよかった」


コンビニでも行っていたのか、腕にはビニール袋がぶら下がっている。


わわっ!


私の体の下に朔くんの腕があるってことは、代わりに朔くんが痛い思いをしちゃったかもしれない。


「あ、ありがとう……」


なんだか、ものすごい体勢になっちゃってて恥ずかしい。


しかも、シーツの中なんていう密空間で。


私はもう大丈夫。お礼を言って体を離そうとしたのに、


「……?」
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