溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
でも……。駅ビルで一緒にいたキレイな人は誰だったんだろう。
気になるからあとで聞いてみよう。
それにしても……。
私は、階段の上を見上げた。
もう9時半になるのに、朔くんが起きてこないの。
休みの日は起こしに行かないけど、遅くても9時くらいまでには起きてくるのに。
どうしたんだろう。
ここまで遅いと、ちょっと不安になってくる。
もしかして、具合が悪いとか?
そう思ったらいてもたってもいられず、私は階段を昇った。
ノックをして、朔くんの部屋のドアを開けると……。
朔くんはまだベッドで寝ていた。
そっと近づいて確認すると……寝息は穏やかみたい。
「良かった……」
ただ寝ているだけなんだね。
ほっとして、ベッドの脇に座った。