溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。

「そしたら、交換条件に放課後つき合えって言われて……。きっと、それを小春に見られてたんだな」


「あっ……」


あの時のキレイな先輩。


朔くんの彼女だと思って、私が失恋決定だと落ち込んだあの日。


「そう、だったんだ……」


「帰り際にようやく教えてくれて、あの番号が副会長の番号と一致したんだよ。小春はあの先輩のことが好きなんだと思ってたから、言いにくくて」


「ううん。……教えてくれて、ありがとう……」


すっきりしたかって聞かれたら、ちょっとモヤモヤが残るけど。


「なんで、そんなことしたんだろう」


それが1番わかんない。


「小春わかんねえの？」


「うん」


そう言うと、朔くんは深いため息をついて。


「小春のことが好きだからだろ」


えっ。


平井先輩が私のことを、好き……？