溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
わぁぁぁ。びっくりした。
まだ、今なにが起きていたのか頭のなかが整理できない。
「噂をすればこれかよ」
朔くんは、やれやれって顔で家の中に戻っていく。
「朔くんっ」
「ん?」
ふり返りざまの朔くんに、背後から抱き着いた。
「……っと」
まさか抱き着くなんて思っていなかったのか、一瞬よろめいた朔くんだったけど、くるりと振り返って私を受け止めてくれた。
「ありがとう、朔くん」
いつだって私のことを考えて行動してくれる朔くんが、すごく頼もしく思えた。
女だから守ってもらうのは……って思っていたけど、必要なときに時にこうして守ってくれるのはやっぱり嬉しい。
「あたりまえだろ」
頭をポンポンと優しく撫でてくれた朔くんのことが、また更に大好きになった。