溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
「ま、真希ちゃんっ!?」
「夏休みに、小春んとこ遊びに行く? どんな風に永瀬が溺愛してるか見てみたいわよね」
蘭子ちゃんまで……!
私は口をあんぐり開けた。
蘭子ちゃんがそんなことを言うなんて世も末かも……。
「いーね、それノッた!」
ひえええ~、それは大変だ!
まだ両想いになって数日だけど、すでに甘すぎるあんな朔くんを見られたらおしまいだよっ!
「そ、それはダメだよっ」
「あ~ら、小春は友達を家に入れてくれないのぉ~?」
「ううっ、だって、私の家じゃないし~」
そう言っても「いつ行く?」なんて、本気か冗談かわからず盛り上がるふたりに、私は冷や汗が止まらなかった。