溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
「け、結構です……」
どうしていちごあめなんて……?
「えー? いちごあめキライ?」
そういうことじゃないけど……。
あんまり相手にしたくなくて顔を背けたのに、
「この浴衣かわいいね。けど、君の方がもっとかわいいよ」
「ねえ、いくつ? 高校生だよね」
執拗に絡んでくる。
大学生くらいで、なんだか随分女の子に慣れてるって感じ。
どうしようっ。
「ひとりでいてもつまんないでしょ?」
すると、ひとりの男の人が私の手首に触れた。
「いやっ……」
実際今はひとりだし、どうやって逃げたらいいの?
サキちゃんには会えないし、もう嫌だよ。
泣きそうになっていたら。
「触んなよ」
誰かが、その手をばしっと振り払った。
……え? と見上げて。
びっくり仰天。