溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。
メシを食い終わって風呂に入り、部屋に戻った俺。
すぐベッドに寝転び、天井を目に映す。
壁一枚隔てた向こうにクラスメイトがいる。
そう思ったら、なんだか不思議な感覚だ。
女に興味はないが、家族以外の女が家にいるっていうのは落ち着かない。
昨日からの相沢を思い出す。
夜も母さんの手伝いをしていたし、朝だって当たり前のようにキッチンに立っていた。
俺からすれば、不思議な光景だった。
姉貴2人は、そんなことしたことなかったからな。
まあ。
居候の身だから仕方なくやってんのかもだけど。
相沢も俺に媚をうってくる部類の奴かと思ったら、そうでもないみたいだ。
さっきもそうだけど、ビビってたし。
もしかして、俺を油断させる作戦か?
とにかく、家でのあれこれをバラされたらたまんねえし。
もっと釘を刺しておくか。
……そんなことを考えていたら、いつの間にか眠りに落ちていた。